【メタボ猫のご飯量、実際どこまで減らせる?獣医師Q&A】 – にゃんこの宿(nyankono-yado)

【メタボ猫のご飯量、実際どこまで減らせる?獣医師Q&A】

Q1 まず何kcalまで絞る?
A 猫の基礎代謝は「RER=70×(理想体重kg)^0.75」で算出。現体重7 kg・BCS8/9の猫が理想5.5 kgならRERは約250 kcal。減量期はこれを20%カットし200 kcalから開始。 維持カロリー比30%以上の急激削減は空腹ストレスと代謝低下を招くため推奨しない。

Q2 どれだけ急いでいい?
A 週0.5〜2%の緩やかな減量が安全域。7 kgなら1週間35〜140 gペース。3%以上の急降下は脂肪肝を誘発しやすい。

Q3 具体的なフード量は?
A プレミアムドライ平均は380 kcal/100 g。 200 kcal÷3.8=約53 g。袋の推奨量より3割少ないが栄養バランスは維持される。キッチンスケールで1 g単位管理を。

Q4 ウェット併用の利点は?
A 80 g缶で約70 kcal・含水量70%。ドライ40 g+ウェット1缶=230 kcalとして、ドライを30 gに減らせば目標内に収まる。水分と繊維で満腹信号が強まり「空腹アピール」が減る。

Q5 おやつは完全禁止?
A 禁止ではなく「1日の総量の10%以内」に。例の200 kcal設定なら20 kcal、1 kcalトリーツを20粒まで。鶏むね肉5 g(約7 kcal)に置き換えると高たんぱくで満足度も高い。

Q6 減らしても食欲が止まらない!
A パズルフィーダーで食事時間を10分→30分に延伸すると血糖上昇が緩やかになり満腹ホルモン(レプチン)が追従しやすい。タワー最上段にボウルを置くと軽い運動も加算。

Q7 いつ獣医に相談する?
A 体重が2週連続で横ばい/1週で2%超減少/食欲不振・嘔吐・黄疸が出たら即受診。血液化学検査でALT・ALP・ビリルビンを確認しプランを再設計。減量中は月1で体組成を測るのが理想。

総括:理想体重ベースRERの80%から始め、週0.5〜2%のペースで微調整。主食はドライおよそ50 g、ウェット併用ならドライ30 g+缶1。トリーツは10%枠を厳守し、月1の体重・筋量チェックで数値管理を徹底しよう。


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